すまい給付金とは?住宅ローンの専門家が解説します!

「すまい給付金ってなんですか?」
住宅を購入するときに知っておきたいお得な国の補助金です。
この給付金を申請するためにはいくつか条件がございます。
そこで今回は、すまい給付金とは何か、申請するための条件について解説します。

すまい給付金とは

住宅を購入した方が補助金(現金)をもらえる制度のことで、受け取れる額は最高で50万円となっておりたいへんお得な制度です。ご存知の住宅ローン減税は、支払った所得税などを減税する制度ですが、年収が低ければその効果が小さくなってしまいます。

住宅ローン減税ってなに?と思われた方はこちらの記事を参考にしてください。
住宅ローン減税の概要と注意すべきポイントをご紹介

すまい給付金制度は、住宅ローン減税制度の効果が十分に享受できない収入層に対して、消費税率アップの負担を軽くしようとする制度です。
今年(令和3年/2021年)12月までの制度となっていますので対象になるかどうか、どんな条件があるのか確認しましょう。

すまい給付金の申請条件とは

すまい給付金を受け取れる主な条件は、以下のとおり5つあります。

給付金の申請者が購入した住宅に居住すること

住居の所有者であり、その住宅に住んでいることが条件となります。
ここで言う所有者とは、登記上の持分を持っているということです。その住宅(不動産)の名義が誰で、いくらの割合で所有しているか、つまりその不動産の取得にお金を支払った方です。また、その住宅に住んでいる(住民票に記載されている)ことが条件となります。

収入が一定金額以下であること

まず、申請者の収入が、年収775万円以下(目安)というのが条件です。なお、申請は世帯ではなく、住宅ローンを利用した所有者単位です。例えば、夫が年収775万円を超えていても妻の年収が500万円であれば、妻は対象者となります。

また年収は、対象となる収入期間が定められており、購入した住宅の引き渡し時期によって収入期間が異なりますのでご注意ください。

引き渡し時期令和3年1月〜6月令和3年7月〜12月
収入の期間平成31年/令和元年1月〜12月令和2年1月〜12月

会社員や公務員のような給与所得者であれば、毎年、勤務先から受け取る源泉徴収票の「支払い金額」の欄に記載された額(年収/額面収入)が収入の目安となります。厳密には、その収入額から各種控除をした所得に課税される「都道府県民税所得割額」で受け取れる給付額が決定します。都道府県民税所得割額は、市町村役場で発行できる課税証明書を記載されています。

住宅ローンを利用していること

対象の住宅を購入するための住宅ローンの利用者で返済期間が5年以上、金融機関からの借り入れであることが条件となります。親や親戚からの借り入れは住宅ローンを利用していることにはなりません。なお、年齢が50歳以上で年収の目安が650万円(都道府県民税の所得割額が13.30万円)以下であれば、住宅ローンを利用していない方も対象になります。

購入物件の広さや品質が一定以上

床面積が50平方メートル(約16坪)以上であることが条件です。この床面積は、不動産登記上の床面積を指しますので、正確な数値は登記簿謄本を確認しましょう。
また、第三者機関の検査を受けた住宅であることです。新築住宅は施行中等に、中古住宅は売買時等に、第三者の現場検査を受け一定の品質が加工された住宅(例:住宅瑕疵担保責任保険加入住宅、既存住宅売買歌詞保険加入住宅)であることも条件です。

消費税が適用されること

非課税の住宅物件は対象外となります。非課税の物件とは、多くは売主が個人の場合です。不動産ポータルサイトなどに掲載されている物件は個人が売主の中古物件などが多く、非課税の物件の可能性が高いので、気に入った物件があればすまい給付金が対象になるのかを不動産会社に確認してみましょう。

まとめ

すまい給付金について解説いたしました。お得な補助金ですので忘れずに申請手続きを行ってください。給付金額が高額となり、予算にも影響してくると思います。ご自身の収入や持分、また特に中古住宅を購入する際には各種要件を確認の上、購入検討をしましょう。