ここで一つ失敗談をお伝えします。

最近、周りの友人がどんどんマイホームを持っていくのを見て、「自分も家を買いたいな・・・」と思い始めて来た野口菜々（仮名）さんは、夫の大介さんと一緒に奈良市の住宅展示場に行きました。

そこには、自分の住んでいる賃貸アパートと比べてふた周りも大きいリビング、広くて使いやすそうなキッチン、最新の機能がついたお風呂などなど、心の底から「ここに住みたい！」と思える空間が広がっていました。

菜々さんの心の中では、だんだんと”マイホームを買いたい”という気持ちが大きくなり、自宅で家事をしている時も、憧れのキッチンへ思いを馳せるように新しい家のことを頭の中で考えるようになりました。

そして、

そのわずか1ヶ月後、ハウスメーカーから「今の家賃とほとんど同じ支払いで家が建てられますよ」と言われたことで決心し、 2,700万円の住宅ローンを組んでマイホームを購入しました。

マイホームを買ってからは、幸せ一杯の新生活が始まりました。
その当時は3歳のこどもが1人しかおらず、住宅ローンの返済は全く問題ありませんでした。
しかし、時間が経つにつれてその状況が変化してきたのです。

1年後に2人目の子供が生まれ、その子が小学校に入学する頃にだんだんと2人分の教育費の負担が重く家計にのしかかってくるようになりました。

マイホームの購入時はあまり考えていませんでしたが、子供の教育にかかるお金はかなりの負担になることに気が付きます。

さらに、乗っている車の調子が悪くなってしまい買い替える必要が出てきました。100万円以上の出費です。

その上で追い打ちをかけるように、住宅ローンの金利が上がり返済額が毎月2万円も増えてしまいました。
気が付くと家計は苦しく、住宅ローン返済を続けていくのが精一杯な状況に・・・。

幸せなマイホーム生活を続けるどころではなく、住宅ローンを返す為に働いているようなものです。

とうとう、『このままだと、この家を手放さなきゃいけないのかな・・・』と考え始め、マイホーム生活を楽しむ余裕はありません。

こういったことは、自分のマイホーム購入予算を把握しておかないと本当によくあることなのです。
実際に、こういった事態に陥った”住宅ローン破綻予備軍”はマイホーム購入者全体の３割に上るとも言われています。

…あなたにはこのような事態に陥らないように考えてほしいのです。

繰り返しになりますが、ハウスメーカーや工務店に行く前に、あなた自身の「マイホーム予算」を知ることが重要です。