世帯年収600万円で3,000万円の住宅ローンを組むとどうなるのか?

住宅ローンの借入額は、一般的に年収の「5倍以内にした方が良い」と言われていますが、それは本当なんでしょうか。

そこで、世帯年収が600万円なら住宅ローンを年収の5倍である、3,000万円を借りても大丈夫なのか検証してみたい思います。

1.世帯年収はいくら?

1-1.秋田家のプロフィール

検証には、秋田さん(仮名)のご家庭の場合で考えていきましょう。

主人公:ともこさん(30歳)
夫:さとしさん(30歳)
長男:けんたくん(4歳)
長女:まいちゃん(1歳)

1-2.年収と貯蓄額

ともこさん:250万円(保育士)
さとしさん:350万円(製造業会社員)
貯蓄額:300万円

と、このような家族構成で夫婦合わせての世帯年収が600万円ということです。

2.年収600万円だと、手取りはいくら?

ここでの年収とは、”税込み”年収。
税込み年収は、税引き前、額面とも言われ、
年末か年始に勤務先からもらう源泉徴収票に記載されている「支払金額」のこと。
所得税、住民税、健康保険料、厚生年金保険料などを天引きされ、給与口座に振り込まれるものを「手取り」と呼んでいます。

秋田家の手取りはこうなります。
ともこさん:210万円
さとしさん:290万円
世帯合計:500万円

3.3,000万円の返済額はいくら?

住宅ローン3,000万円の返済額はいくらのなるでしょうか。

変動金利(じぶん銀行の金利0.41%)では、
返済額は月76,688円、

全期間固定金利(フラット35の金利1.29%)だと、
返済額は月88,800円となります。

選ぶ金利によって月12,000円程度変わってきますね。

ここで「返済負担率」について簡単に解説しておきます。
専門用語ですが、知っておいた方が良いでしょう。

返済負担率とは、年収に対して年間のローン返済額の割合の事で、
住宅ローンが借りれるかどうかの判断基準のひとつ。
その基準は、金融機関や年収によって異なりますが、一般的には25%~35%が上限です。

上記の全期間固定金利の場合だと、このような計算となり、基準内に収まる計算となります。

88,800円×12月=1,065,600円(年間返済額)
1,065,600円÷600万円=0.1776
返済負担率=17.76%

4.年収600万円で3,000万円の住宅ローンを組むとこんな生活になる

では、世帯年収600万円で住宅ローン3,000万円を借りてやっていけるのかについてシミュレーションを進めたいと思います。

4-1.シミュレーションの条件

    • 住宅ローンは全期間固定金利1.29%
    • 固定資産税や火災保険などのマイホームの維持費を見込む
    • 年収は年間1%ずつ上昇(お二人とも)し定年は65歳
    • 退職金は、ともこさん300万円、さとしさん700万円
    • 月の生活費18万円で子育て中や子ども独立後は変動
    • 子どもの進路は高校まで公立、大学は私立に通い、学費は奨学金を使わず、すべて家計から捻出
    • 生命保険や2台分の自動車保険、買替えやメンテナンスの費用も含める
    • 家族旅行費として毎年10万円

シミュレーション結果はこちら

こちらがマイホーム購入後の金融資産残高(貯蓄額)の推移で、
家を買った後の貯蓄額をチェックすることで、家計がどうなっていくのかが分かります。

15年後の45歳あたりで家計破綻し、1,000万円超の赤字(赤い矢印のところ)となり、
64歳あたりから黒字、老後生活は安定するシミュレーション結果となりました。

5.年収600万円で3,000万円の借入は厳しい

今回のシミュレーションの条件では、世帯年収600万円で3,000万円は厳しいことが分かります。

マイホーム価格の他にシミュレーション結果を左右する要素として、生活費や教育費、車の維持費などの比較的大型な支出項目が影響していますが、
年収が上昇し、退職金があり、公的年金も予定通りにもらえるという楽観的に見ても厳しい結果となりました。

3,000万円の住宅ローンを組んで、家計破綻せず、貯蓄にゆとりを持って生活するためには、

  • 毎月の生活費を下げる
  • 教育費を下げる(奨学金の利用)
  • 車の所有台数を2台→1台
    などの生活の改善が求められます。

これらの改善を苦しまずに続けられるのであれば良いと思いますが、
今後の収入上昇や退職金の額なども不安を考えると慎重になるのではないでしょうか。

今回は、秋田家の場合で考えてみましたが、大事なのは「あなたの場合」でその結果から家族で相談することが出てきそうですね。
思っていないようなガッカリの結果になるかもしれませんが、マイホームの購入をきっかけに子育てやこれからの”暮らし方”について考えるきっかけなれば良いですね。

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